公開日 2022/1/7 最終更新日 2024/11/11
過去の逮捕歴(逮捕記事)を消す方法は、大きく2つあります。その2つの削除の方法について解説していきます。なお、ここでは、逮捕歴とは「逮捕された事実を示す記事(書き込み)」を指すものとします。
1.任意の削除依頼(削除請求)
サイト管理者に対して、任意で削除を求める方法です。理由を述べず、やみくもに削除を要求したり、感情的な表現で削除依頼をすることは逆効果になります。サイト管理者や投稿者の表現の自由に配慮しつつ、個人の逮捕歴が公開されていることで生活に深刻な支障が生じていることを説得的に述べることが望ましいでしょう。
法的にどのような問題があるかを指摘しつつ、サイト側に然るべき対応を求める方法が任意での削除依頼になります。個人で行うことも可能ですが、アプローチ方法を誤ると、削除要請自体をネタにされて更に記事が増えてしまうといったような予期せぬトラブルを招くこともあるため、法律の専門家に相談した上で対応するほうが安全といえます。
▼ポイント
- 任意の削除依頼は自分でも行うことができる
- 法的にどのような点が問題かを指摘することが大切
- トラブル回避のため、弁護士のアドバイスをもとに対応方法を検討すべき
弁護士へのご相談は「無料相談のご案内」をご覧ください。
2.送信防止措置依頼(法的な削除請求の方法)
プロバイダ責任制限法に基づく、法的な削除請求の方法です。送信防止措置依頼は、プロバイダに対して権利侵害を主張し、削除措置(送信防止措置)を依頼するものです。たとえば、ライブドアブログにおいて名誉権侵害となる記事が公開されていた場合、ライブドアブログを管理するLINE株式会社に対して送信防止措置依頼を行います。
この方法も、個人で行うことはできますが、問題の記事(投稿)を法的な視点で分析する必要があるため、難易度は高いといえます。そのため、この方法をとる場合には、弁護士にサポートを求めることをおすすめします。また、この手続きには通常、2週間程度の時間がかかります。サイトによって、オンライン上で手続きができる場合と郵送対応が必要な場合があり、手続きの煩雑さもケースごとで異なるといえます。
※プロバイダ責任制限法については、「プロバイダ責任制限法関連情報Webサイト」をご覧ください。
(参考)送信防止措置依頼を必要とするサイト例
- ライブドアブログ
- gooブログ
- noteブログ
- 爆サイ
▼ポイント
- 手続きに時間を要する
- 法的な分析が必要で、弁護士のサポートを受けることが望ましい
- 具体的な手続き方法はサイトによって異なる
3.その他の削除の方法
以上の2つの方法の他にも、裁判所に削除の命令を出してもらうよう求める仮処分申立という手続きがあります。この方法は、かなり高度な法的知識が求められるため、個人では難易度が高い手続きといえます。仮処分申立の方法はコストも時間も多大に必要となるため、できる限り、他に方法がないかよく考えることが大切です。
※仮処分申立については、裁判所公式サイトを参考にしてください。
4.まとめ|過去の逮捕歴を消すために重要なこと
ネットに公開された逮捕記事(逮捕報道、ニュース記事)は、何もしなければ何十年と残る可能性があります。ネット上での拡散や、人目に触れて不利益な扱いを受けるリスクを考えると、気付いたときにできるだけ早く削除をしておくことが望ましいです。
とはいえ、逮捕歴を示す投稿の削除は、専門的な知識と削除依頼のノウハウが必要になります。まずは弁護士に相談し、どのようなアプローチ方法を選択すべきかを検討するところからはじめましょう。当法律事務所では、これまでのネット記事削除の経験を活かし、数多くの案件を担当させていただきました。単に法律的なアドバイスだけでなく、ウェブ全体を俯瞰したうえで最善の方法をご提案させていただきます。無料相談はメールでも受け付けていますので、全国どこからでもご都合の良いタイミングでお受けいただくことができます。ネット記事でお困りの方は以下のページよりお問い合わせください。